続・徒然なるままに
【山下裕貴 目覚めよ日本】目前に迫る「日本人の真価が問われるとき」 米シンクタンクの台湾有事シミュレーション「自衛隊は多くの隊員、航空機、艦艇を失う」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト
2024/04/28 20:49
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【山下裕貴 目覚めよ日本】目前に迫る「日本人の真価が問われるとき」 米シンクタンクの台湾有事シミュレーション「自衛隊は多くの隊員、航空機、艦艇を失う」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

https://www.zakzak.co.jp/article/20240428-3A5RIRUCRBILFG565PW6432QJQ/



2024.4/28 


東シナ海において作戦遂行中の米海軍巡洋艦に、中国海軍フリゲート艦から対艦ミサイルが発射される事案が発生した。米政府の要請により、日本政府は当該事案を「存立危機事態」(=わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態)に認定し、それまで米海軍艦艇に後方支援活動を行っていた海上自衛隊に「米艦防護」の命令を下した。

沖縄県・与那国島西方海域を飛行中であった海上自衛隊の哨戒機が、中国海軍駆逐艦から発射された対空ミサイルにより撃墜された。また、同日には米艦防護任務中の護衛艦に、中国海軍戦闘機から対艦ミサイルが発射されたが、これは対空ミサイルにより迎撃された。

日本政府は、両攻撃を「武力攻撃事態」(=わが国に対する外部からの武力攻撃が発生した事態、または当該武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態)に認定し、全自衛隊部隊に防衛出動を命じた。

未明から沖縄県・石垣島では、Jアラート(全国瞬時警報システム)がけたたましい警告音を発した。中国軍の巡航ミサイルが自衛隊の防空網を突破し、空港・港湾や発電施設などに次々に着弾した――。これは架空のシミュレーションである。


米シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」は、2026年に中国が台湾に侵攻するとのシミュレーションを実施し、報告書を出している。その中で、「侵攻は最初の数時間で台湾の海空軍の大半を破壊する攻撃から開始され、中国海軍は台湾を包囲し、数万の中国軍兵士が海峡を渡る。しかし、開戦と同時に米軍が介入し、台湾地上軍は上陸拠点の中国軍を急襲し、日本の自衛隊の支援を受けた米海軍が中国軍の上陸船団を撃沈し、ほぼすべてのシナリオで中国軍の侵攻は失敗する」と予測している。

このシミュレーションの前提は、日本が当初から重要な役割を担うことである。日本は参戦し、結果として自衛隊は多くの隊員と航空機112〜161機、艦艇26隻を失うとしている。

現在、政府は「国家安全保障戦略」など戦略3文書に基づいて、防衛力の抜本的強化に取り組んでいる。人員・装備などの戦力強化とともに、その戦力の損耗を補う態勢の整備も必要である。特に、人的戦力については課題がある。現在、募集環境は厳しく、部隊は慢性的な充足低下(欠員)に悩まされている。

ウクライナ戦争を見ても分かるとおり、人員の確保には国家として動員を行っている。しかし、徴兵制のない日本において動員は非現実的であり、その損耗を補う手段は予備自衛官と緊急募集になる。有事の緊急募集の実効性は「命をかけて日本を守り抜く」との国民の決意にかかっている。

日本は犠牲をいとわずに米国とともに戦い、台湾海峡の平和と国の安全を守ることができるのか。「日本人の真価が問われるとき」が目前に迫っている。 =おわり (元陸上自衛隊中部方面総監・山下裕貴)











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