コストコに行って来ました。
「安い、ピザが安い」
なんて言いながら、千登世お兄ちゃんはピザとマフィンをどしどしいれていくし、
「デカい!すごい!」
常世お兄ちゃんはキラキラした目で、大きいポテトチップスにチョコビーンズ、アイスを放り込んでいく。
「ちょっと、ごはん買いに来たんだからね!趣向品ばっかり買っちゃダメだよ!」
そんなふたりを見て、怒る忍足さんは、まるでお母さんみたいだった。
私はと言えば、全部がビックサイズすぎて、驚きと不安が隠せないでいました。これまた大きなカートの影に隠れながら、おそるおそる着いていく。
「透世ちゃんは、買わないの?いいよ、好きなのもっておいで」
「いや、」
「いらない?」
「食べきれるか、心配。あと、なにが欲しいか忘れちゃった……」
もう、圧倒されてしまったのです。
いろいろ欲しいものがあったはずなのに、見ただけでお腹いっぱい。なにも考えられなくなってしまいました。
「透世ちゃん、ティラミスあるよ」
「でか……」
「ほら、ローストチキンも」
「まるまる一匹……?」
ふたりの兄とは違って、テンションの低い私でしたが、思いがけず盛り上がることがありました。
「エビ!でかい!」
大きいエビがぎっしりな箱。
これすごい。
すごいことですよ……!
「買おうか」
「何にする?」
「エビフライとか!」
「いいね」
どうする?と、3人。
もちろん
「……エビチリがいい!中華!辛いやつ」
エビチリすっきー。
「エビシュウマイも作ろうか」
忍足さんが、エビシュウマイも作ってくれるそう。
やったね。