救えなかった…
卓郎くんも、美香さんも、ちとせさんも…
みんな助ける事が出来たのに、
たった一人、君だけは救うことが出来なかった。
「たけしくん!!!たけしくん!!!!!」
真っ白な雪山の中、生け贄へと捧げられた君は、
青い鬼の大きな口と鋭い牙で貪られながら、大きく見開かれた瞳で、私を見ていた。
真っ赤な鮮血で白い雪を染めながら…。
その最後の光景が忘れられない。
「ちくしょう!!!!!!」
悔しい…悲しい…辛い…助けたかった…自分のせいだ…あそこでこうしていれば…
いろんな言葉が渦巻いて、珍しく感情的になって叫んだ一言だった。
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季節は冬。
あれから数年の時が流れ、私は高校生になった。
あの一件の後、卓郎くんと美香さんには散々ひろしは悪くないと元気付けられました。
ちとせさんは、自分があんなところに連れていったせいでと、何回も泣きながら頭を下げてきました。
たけしくんといつも一緒にいた卓郎くんや美香さんも、たけしくんを失って辛い筈なのに、私の前ではいつもと変わらない顔で私を元気付けて、隠れて悔やんだり、自分を責めたり泣いたりしているのを知っていたので、そんなみなさんを見ていると、なんとも言えない胸の痛みが襲ってきて、辛かった。
一番悪いのは…目の前にたけしくんが居たはずなのに、助け出すことが出来ず、泣き叫びながら食べられているのを見ていることしかできなかった私なのに…。
元々学力に差があるというのもあるが、そんなこんなでなんとなく二人に合わせる顔がなく、私は卓郎くんと美香さんとは別の高校へと進んだ。
なので高校の教室ではいつも一人でいます。
卓郎くん達と仲良くなる前まではいつも一人で居ることばかりだったので、一人には慣れている……と言いたいところなのに、人間とは我が儘な生き物でして、一度その居心地のよさを知ってしまうと、元には戻れないようで、なんとなく寂しく感じてしまいます。まぁ、自分が選んだ道なのですが…。
とはいえ、卓郎くんと美香さんとは携帯で繋がってはいて、時々連絡を取り合いました。
毎年この季節は
特にメッセージをくれました。
卓郎『ひろし!元気か?今日はめちゃくちゃ寒いけど、お前はいつもマフラーしてるから大丈夫か(笑)』
美香『ひろし!友達できた?私達がいなくて寂しいでしょ!?(-∀-)
今夜は雪が降るみたいだし、暖かくしないとね?』
雪……
あぁ…
それにしても寒い。
こんな寒い日は嫌でも頭から離れない。
真っ赤になっていく君の身体…
生々しい咀嚼の音、
そして…
涙をボロボロと溢しながら、大きく見開かれた瞳が、ずっと私の顔を見ていたこと。
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はい!まぁたいつ書き終わるかわからないのに、才能ないのに!小説書き始めました( ・`д・´)
これは大好き!青鬼Xネタの小説でして、たけしのみ助けられなったストーリーで、もしも密かな恋心がひろしにあったなら?さぞたけしが居なくなって寂しいだろうなぁ…。そう、思わず幻覚を見るくらいに!という妄想ストーリーです。
青鬼3で確か修学旅行の船の中で女学生に話しかけると、「卒業間近の」とかなんとか言ってたから、ひろし達って中学三年生なのかな?と思い、数年後=高校生ということにしました。
駄文だし、なんだかちとせちゃんだけ友達感薄い文面で申し訳ありませんが、それはいつか修正すると言うことで許してください。
時間と気力と根性さえあれば同人誌として漫画で描きたかった内容です。描けないのでついに小説で!と決意しましたので、よろしければよろしくお願いします←は?
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