オメガバ時空(ということは母は飛i影ですね。そこまで話には関わらないけど)で双子の番は薬研とアーチャー。
バグで薬研が太刀の姿になっちゃった本丸の小話の途中から。
じゅ高専、教室にて。
硝i子とまひるは自分たちの席で朝のホームルームが始まるのをゆるく談笑しながら待っていた。
そこに「おはよう」とドアを開けて入ってきた男子共。硝i子はそれに一瞬目線をやって返事を返し、また話に戻った。
同じく挨拶を返したまひるを見るなりゆうやが
「まひる、無茶はしていいけど無理はダメだ。俺には嘘つかないって約束したろ」
って、腕広げる。したら、スッて真顔になったまひるがヨロヨロ抱きつきに行って、ゆうやの首に腕回して全体重預けてくる。
そんなまひるを縦抱きで抱き上げて「加州清光」って呼んだら(この双子、魂はほぼ同一個体と認識されてて本丸とカルデアに帰れるし、加州とアーチャーだけはどちらも呼べる)、二人の周りに桜が舞って加州が人型で召喚される。
「今から本丸帰ろうと思うんだけど、いける?」
「そうしてくれるとありがたい。主は俺が預かろうか?兄君」
「んー、いや、俺が抱いてくわ」
まひるはゆうやに抱かれながらグロッキーを隠さずにもたれかかってる。えずいてたり泣いてしゃくりあげてたりするのが聞こえてて、
まひるが調子悪いのに秒で気付くし、まひるの式神(まわりは男士とかサーヴァントを自立型の式神って認識してる)を召喚したゆうやに、この双子はそんなんもアリなのかーって一連をなんとなく見守ってたさしす。
加州と話してたゆうやの目線がさしすにいって
「硝子さん、悪いけど俺とまひるは体調不良で休みってヤガ先に伝えてくれる?」
「ん、お大事に」
硝i子に笑顔でお礼を言うのに続けて「帰城」って宣言して桜に包まれる双子と加州。
桜が消える頃には姿がなくなってて「まひる、あんなに調子悪かったんだな」「他人の式神行使するってあり?」「あの双子のツーカーぶりには驚かされるね」って三者三様に言ってるところにヤガ先入室。
「ゆうやとまひるはどうした?」
「二人揃ってお休みでーす」
場面変わって帰城した双子と加州。
玄関直通で上がり框でまひる抱え直してたら薬研登場。
「おかえり。大将」
声が聞こえてというよりは、気配がした瞬間からまひるの体に力が入ってて、おかえりって言われてさらにビクッと体がハネる。
加州より背が高いというか、自分と変わらない身長の薬研藤四郎を二度見して
「、、、うん。大体把握した。薬研くん、できるだけ早くそっちに寄越すから、待機しててくれる?」
ってめっちゃいい笑顔で言うゆうくん。
自室として割り当てられてる部屋(まひるの本丸にはとーなお用の部屋とゆうくんの部屋が普通にあるし、ゆうくんのカルデアにはまひるの部屋が普通にある)で「加州くん、ごめんだけどメイク落としとか化粧水とか持ってきてもらえるかな」って一旦加州下がらせて、「いつまでもだんまりだと強硬手段にでるけど???」って、ずっと首に抱きついたまま顔も上げないまひるにからかうように言ってみる。
長期戦みこすのは得策じゃないよなー、サクッと吐かせたいなーって思いながら抱きしめて、一旦背中さすってやる。
兄君、主、入るよーって諸々を持って入ってきた(どうぞされてる)加州からメイク落としを受け取り、目の下に押し当てながら
「お前、何日触れてないの?…クマやばいぞ?………まーひーるー???…薬研くんに投げて渡すぞ」
「………9日目です」
って目線は落ちたままだけど、やっと返事したから畳み掛けてみる。
「なに、薬研くんがお前の好みすぎて直視できないとか?」って問いに「え?主、あの姿の薬研タイプなの?」って加州びっくり(バグったのがわかった時に嫌だ怖いって薬研の顔も見なかった主を見てるし、この9日間近付きもしなかったから)。
あの姿の薬研が怖いから、まあ怖いだけじゃなさそうだし何かあるんだろうけど嫌悪ではなくともそれに準ずる悪い方の感情なのではと思ってた。
「は?バチバチに好みだろ?言ってなかっ、、、あー、まひるお前こじらせてんなー」
妹の性癖および好みは把握済み。でかい図体の男に包まれたい願望あるのも知ってる。
そういう諸々を加州にはってか初期刀さまには言ってると思ってたゆうくん。
それが本丸の誰にも言ってなくてしかも悪い方に一人でもんもんとして番に近付きもしなかった片割れに呆れ半分、かわいそうかわいい半分。
「だって、だって、、あんな私の欲望を形にしたみたいなバグみせられて、正気でいられるほどメンタルできてないし。薬研にも申し訳ないし。だって打刀だったらかきつばただし、大太刀だったら私のエゴすぎて首掻っ切ってたかも」
「それでー、その番様にも心配かけて、しかも本丸中に心配されてるのに、まだうだうだこじらせてるのはどこの審神者さまですかねー」
「自分がきたなくて耐えらんなくて、薬研が好きなのに、短刀のそのままの薬研藤四郎が好きなのに、っ、、バグが直った時に少しでもがっかりした自分がいたらって思ったら、もう何にもわかんなくなって、今の太刀の薬研の顔も怖くて見れなくて、こ、こわ、、余計にしんぱいっっ、っ、、」
ってぐちゃぐちゃな顔して泣いて喚いてるまひるに、まあ聞けよ。って一拍おいて
「妹よ。お前、いつからそんな殊勝なたまになったよ。俺の妹だろ?渡会だろ?ご都合なんぼだろ?もっとハッピーでいろよ。なんだか知らんが推しがより好みの姿になっちゃった☆太刀だってラッキー(てへぺろ)、くらいの気持ちでいろよ」
って真顔で言うゆうくんはいる。絶対いる。
中途半端だけど時間切れで一旦切る。