妄想カテは文章になってないやつばっかだったんだけど、何をとちくるったのか小説っぽくまとめてしまったものが一個ある。
が、まだ完成してないし、推敲もしてないから接続詞とか文脈とか言い回しがおかしかったりする。
けどまだまだ完成しないからちょっと保存がてら上げとく笑。
映像としてはってか頭の中では出来てるからあとは文字に起こすだけなんだけど、セリフばっかになるよなーとも思っている。
あ、じゅに刀剣と幽白(今回は全く関係ないが世界線は繋がってるから一応)クロスオーバーしてるやつね。
アイナナとそれ僕はナシの方。
ちなみに薬研くんは特殊設定で太刀の姿。
詳しくは妄想カテ参照。
ついでにこれも特殊設定だから注釈。
うちの七海はたくまとオリキャラで3人交際してる。
オリキャラ攻めでネコ二人。
うちの物吉と番のだったり、ゆうくんとデキてるパターンもあるけど、今回のは3人交際バージョン。
↓書きかけ
まず淡く光る金髪が前を歩いているのが目に入った。
その隣を歩く後ろ姿も見知ったものだったこともあり、迷うことなくこちらから声をかけた。
「七海!奇遇だね。彼氏さんも。こんにちは。今日は二人なんだね」
「まひる先輩。こんにちは」
「こんにちは、お久しぶりです!」
上から私、七海、七海の彼氏さんである。
「たくまは花にはそこまで興味ないみたいで。まひるさんと旦那さんも会場へ?」
「そうなの。主催の円城寺さんと懇意でね。建設の段階でちょびっと噛んでるから、ご招待されちゃった」
後ろから声をかけた私達に向き直って聞いてくれた彼氏さんに答える。
そうなのだ。今日は牡丹を楽しむ会と称された催しをだしに、薬研と現世デートなのである。
ちなみに私の横には軽装プラスアルファのすさまじいイケメンの番がずっと控えております。
今日は私も薬研に合わせて単衣を着用。歌仙と乱ちゃんプロデュースの着物を初期刀様に着付けてもらった。
番様を意識したであろう淡い藤色のグラデーションが美しいこれを着こなせるか、いささか不安ではあったが、プロデューサーの目は確かだった。
「そうだ七海、これあげるよ」
着物の袖から、招待券とは別でいただいたカードを取り出して七海に手渡す。
「これは?」
半透明のカードに目を移して問う七海に、茶目っ気たっぷりにウィンクして答えてやる。
「なんと!これを提示すれば!一般の方は入場お断りの中庭に!入れます!」
「へえ、そんなものもあるんですね。いいんですか」
「うん。彼氏さんと楽しんでおいで」
「ありがたく頂戴します」
うんうん。後輩の笑顔、プライスレス。
この甘え慣れた後輩ムーブ、大変によいと思います。在学中に私が躾けました。どやあ。
誰だ七海のことツンデレ女王サマゴリラとか言った奴。ただの美少女エルフ(ゴリラ)やろが。
「じゃあ、俺達はこれで。お邪魔しちゃ悪いし」
「あ、こっちも引き止めてごめんね。場内で会ったら手くらいは振ってよ?」
「ええ、では」
腰を抱かれて微笑む七海と彼氏さんを見送って。
「じゃあ私達も行きますか」
まずは挨拶まわりじゃ、とこちらも自然と腰に回った腕にエスコートされて受付へ向かった。
中略
「へえ、よく出来たもんだな」
薬研が感心するのもうなづける。
キレイに並べられた二種類の和菓子に、飲み物はお抹茶、ほうじ茶、煎茶、抹茶ラテから選べるらしい。
給仕に慣れている様子のスタッフのオペレーションも完璧だった。
変わり種もいいかと抹茶ラテをお願いしたらお水もついてきたし、カップも使い捨てとはいえ凝っている。
大盤振る舞いとまでは言わないが、ケチらないっていいと思う。さすが円城寺家。
練り切りを美味しく味わいながら横に掛けている薬研と中庭を眺める。
「池にかかってる橋、ちょっとうちの本丸のと似てるね」
「そうだな。あとで行ってみるかい」
話している間も、近くに座っている女性グループがチラチラと薬研を見ているのが気になった。
中略
「うちのおひいさんは何をそんなにむすくれた顔になってんだ」
「……ないひょ」
私のほっぺを片手で鷲掴んでむいむいさせながら薬研が聞いてくる。
ほっぺたをぐにゅぐにゅされて不明瞭な発音になったが、言いたくないからナイショと返す。
いつもはこんなんじゃないのに。不機嫌を隠せない自分に余計に苛立った。
会場内の薬研を見てくる目、目、目。
特に女性の、羨望を含んだ目線がどうしても気になって落ち着かない。
いつもなら、どうだうちの子はかっこよかろう、と鼻高々で流せるのに、なんだか今日は駄目で。
前から歩いてくる二人組が口を覆って赤い顔をしているのが見えて、また顔が歪んでしまった。
いやいや、薬研じゃなくて花を見ろよ花を。
「なあ大将。せっかく二人きりなんだ。あんたの顔を曇らせるのは本意じゃない」
「大将はお休み中です」
二人きりって言うなら名前で呼んでほしい。
素直に言えなくてつっけんどんな言い方になって余計に気持ちが沈んだ。
もっと素直で可愛げのある子になりたい。あーあーあー、駄目だな。ヒートも近いしナーバスになってんのかな。
顔は下を向くし、ついつい薬研の着物を握りしめてしまった。
「ちょっくら休もうか」
中庭へ向かうコースを外れて、薬研に手を引かれ屋内へ入る。
敷地内の経路は頭に入っているであろう薬研の足取りに迷いはない。近侍は審神者の警護も兼ねている。伊達に近侍は名乗っていない。
連れられるままにずんずん廊下を進むと、少し開けたスペースに出た。
「一般客が入ってくるような場所じゃあないが、まあ声は小さめにな」
耳元に口を近づけて囁かれて、壁に背中を預けた薬研の腕の中に囲われた。
正面からゆっくりと確かめるように抱きしめられる。
番の腕に囲われて、この世で一番安全な場所に知らずほっと吐息が漏れた。
不機嫌も、ナイショにしていたはずの自分勝手な不満も、ゆるゆると溶け出てくる。
「薬研がかっこよすぎるのがわるい」
「俺だけじゃなくておひいさんも見られてたぜ。鼻の下伸ばしたオヤジどもには、俺っちの姿は見えないと来た」
おひいさん“も”。気づいていないわけはないが、〇〇。
なんか足りない
男前な番様に抱きしめられて、不満も吐き出して、少々時間は食ったが気持ちも上向きに回復した。
室内にいるからと、中庭より先にお土産屋さんに向かうことにした。
「あれ、お庭じゃなくてここで会ったね」
丁度商品を選んでいる様子の二人に声を掛ける。薬研に ????
職人さんの中に知っている顔を見つけて〇〇〇〇
「佐伯さん久しぶり。今回のお菓子もすごく美味しかった」
「恐れ入ります。お口にあったようで何よりです」
「練り切りは新作よね?詰め合わせはあります?」
「左様です。この会に合わせて云々〇〇。そうですね、お出ししたものと同じ二種入りと、常設を足した四種入りがございますよ」
「じゃあ、二種入りの方をいただこうかな」
「数はいつもどおりでよろしいですか?」
「うん。お願いします。あ、あと、あの子達の会計もこっちに回して」
「かしこまりました」
七海視点
「ではこのセットをふたつ」
「ありがとうございます。お包みしますね」
お待たせいたしました。どうぞまたご贔屓にと手渡された紙袋に、お代はと問うと渡会様より既に頂いておりますと返された。
上と下の小話?も入れたいけど蛇足も蛇足だなと思っている。
「おかえりなさい」
「ただいまもどりました」
「あ、たくまおかえりー」
「今日って牡丹の会でしたよね?どうでした?」
「ちょうど見頃で、出された和菓子も上等でしたよ。お土産があるのであとで頂きましょう」
「やった。楽しみです」
中略
「そうだ、猪野くん、今度まひる先輩に会ったらお礼を。このお土産代を持ってもらいました」
「あー、了解ッス。そういえば、あの人の前で財布出したことないです」
「ええ。いつまでも甘えてしまって不甲斐ないのですが」
「五条さんもだし、あの人ら後輩の可愛がり方似てますよね」
「…腐っても同期、ということかと」