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第7の祭具・復讐屋

話題:今日見た夢
やけに生々しい夢。対怪人組織の夢で沖縄へふたりが祭具を破壊の任務に行ってから…の続き。


沖縄本島の某海岸にある洞窟。晴斗と御堂は洞窟の前にいた。
すぐそばには砂浜があるが、人っこひとりもいない。

「この中に祭具あるの〜?そんな感じしないけど」
晴斗は少しびくびくしている。御堂は洞窟を前にして、固まっていた。怖い。
「悪りぃ、晴斗。お前が先に入れ。入れってば」
「えっ」
「いいから入ってくれよー」
晴斗は渋々洞窟に入って行った。洞窟内は明るく、広い。洞窟自体も短いので祠はすぐに見つかった。
晴斗は洞窟から出てきた。
「御堂さん、洞窟は広くて明るいです。祠もあっさり見つかりましたが祭具らしきものはなかったですよ」
御堂はガタガタと震えていた。
「…え?洞窟の中明るいの?怖くない?良かった…」
「御堂さん、意外と怖がりなんですね…」晴斗は苦笑いした。御堂は強がっていた。
「わ、悪いのかよっ!怖がりで」
「祭具破壊は昼間の方がいいみたいですね。ここ、夜になると真っ暗らしいから」
「よ、夜は避けようか…」


晴斗と御堂は洞窟がある某町の宿へと宿泊していた。今回は男ふたりなので部屋はひとつだけ。晴斗は御堂から鼎の一部の人間にしか知られていない過去をさらに知ることとなる。

部屋でくつろいでいるふたり。晴斗はポツリと聞いてきた。
「そういえば…鼎さんってゼルフェノアに入った当初の話、全然聞かないけどなんでなんだ?」
「4年前の任命式の時にちょっと色々とあってな〜。それ以降もお前も話は聞いてるだろうけど、仮面の改良試着で騒動起こしてるし、当初は問題児扱いされていたんだわ。後にそうじゃないと知ってからは組織自体の対応はガラッと変わったがな」
問題児だと…?
「あいつは組織契約当初、距離感がわからずに本人も悩んでいたらしい。感情が今よりもなかったのもある…というか、事件で感情をほとんど失ったとも取れるが。改良された仮面試着騒動がわかりやすい例だな。あの時鼎は顔(仮面)を他人に触られるのが嫌で暴れていたっていうし…。とにかく当初は拒絶反応がひどかった。あいつが復讐目的で入ったと聞いた時はびっくりしたさ。今は違うけどな」
「復讐…!?」
「鼎は事件以降、怪人への復讐に取り憑かれていたらしい。ゼルフェノアに入る少し前までに怪人専門の闇サイトを運営していたくらいだからな。それであいつは今でも怪人に恨まれている。だから鼎は敵が多いんだ。怪人に対する『復讐屋』をしていたのは事実だからな」
「人間相手なら間違いなく捕まってるやつじゃないですか…!」晴斗は信じられない反応をしてる。
「そんだけあいつは追い詰められていた。復讐屋時代の鼎は依頼人の依頼の元、劇薬でターゲットの怪人を倒していた。この話はゼルフェノアと怪人界隈では知られているが…最近入った隊員は知らない」

晴斗は鼎の過去に呆然としていた。嘘だろ…!御堂は付け加える。
「今や復讐の影は犯人の怪人を倒したことで綺麗になくなったが、稀に鼎が激昂する時があるだろう?あれはその時の名残だな。だから鼎がキレるとすげぇ怖い。あいつを怒らせてはいけない…」
鼎が炎を克服した戦闘で鼎さんはキレていた。あの時ですら空気が変わったくらいだから、相当ヤバいんだろう。
「ゼルフェノアはどんな経歴であれ、戦力となる人間は受け入れているからね。鼎の過去の闇の部分、晴斗に言わない方が良かったかな…。お前らの関係が壊れないか心配だわ。俺と鼎は先輩後輩の付き合いが長いから平気だが、晴斗と鼎はそうじゃないから気になるんだよ…」
「いや…俺、受け入れます。受け入れないといけないかも」
「もし、鼎の素顔を見たとしても受け入れられる覚悟はあるのか?あいつはお前に素顔を見せるべきかで悩んでるが、祭具関係であやふやになってしまった」
「鼎さんの素顔…」
晴斗は鼎の正体を知っているだけに複雑だった。


ゼルフェノア契約当初の鼎は事件絡みもあってか、腫れ物を扱うような存在だったらしい。任命式の時に鼎は極度の緊張と酸欠を起こし倒れ、救護室へと運ばれた。
この現場は御堂と彩音、室長も見ている。彩音は鼎の救護対応をしていたが。

この時点で室長は鼎のサポートを見当していたという。鼎は仮面姿が通常、人前では仮面は外せない。人前で素顔を見せられる人間は数人しかいない。
事情もあり、必然的に鼎には戦闘時間に制限が作られた。これは鼎の身体を守るためのシステムでもある。



とあるニュース通信社。ここに在籍しているある記者は、12年前の怪人による都筑一家放火殺人事件とゼルフェノアの隊員を調べていた。
「またその事件追いかけているんですか、先輩」
「あぁ…どうもこの事件、引っ掛かるんだよ。ゼルフェノアの隊員にひとりだけ、仮面で顔を隠している女隊員がいるのだが…これを見てくれ」
記者はPC画面に事件前の都筑悠真の写真と、ゼルフェノアの紀柳院鼎の写真を並べて見せた。

「このふたり…似てないか?紀柳院鼎は仮面で顔を隠しているが、背格好がなんとなく」
「なぜこの隊員は顔を隠しているんでしょうか?隠さないといけない理由があるとか?」
「紀柳院鼎…彼女はゼルフェノアの便宜上の司令だな。実質的な司令はあの宇崎幾馬だが。彼女についてはさらに調べる必要があるな…もしかしたらスクープになるかもしれない」
「紀柳院鼎が顔を隠している理由が気になりますね。怪我が自然な気がしますが…ってこれ見て下さいよ、先輩!」
「どうした」
後輩記者は鼎の写真を拡大させた。
「彼女の首筋に火傷の跡がくっきりと残っています。かなりひどいものですよ、これ。まさか顔を隠している理由って」
「火傷だと…?…もう少し調べてみるか」
記者は作業へと戻った。


本部では鼎が室長にあることを淡々と聞いていた。部屋は鍵をかけてある。
「もし、私…『都筑悠真』が生存していると世間にバレた場合…私の居場所はどうなるのでしょうか」
「鼎…どうしたんだよ急に。居場所はここに決まっているだろ?なにがなんでもお前を守ると守り通すと決めてある。だから安心しな。何が不安なの?」
「何もかもです」
室長は優しく鼎をよしよししてあげた。


『紀柳院鼎』については、家族構成から何から何まで全てが組織で1から精巧に作られてあるし、戸籍もちゃんとある。
紀柳院家の家や親戚の家まで存在している徹底ぶり。

つまり、鼎の実家となる家は疑似家族ということになる。全員組織の隊員で構成された作られた家族。
鼎は悠真から名前を変えたので家族は架空だが、調査員が鼎の家族を演じている。
疑似家族の母親と父親は鼎の顔の再建手術の費用を貯めるために必死に働いている設定。疑似家族には兄もいる。だから鼎が家族の前で仮面姿でいてもなんら不自然ではない。
鼎自体は事故で顔に大怪我・火傷を負ったということになっている。火傷は事実だが。


これは外部から介入されないためのセーフティネットでもある。紀柳院家は実在しますよ〜という。
鼎はたまーにこの疑似家族のいる紀柳院家に帰省している。紀柳院家があるのは神奈川。疑似家族は全員鼎の事情を全て知っているためか、本当の家族のような存在らしい。

『都筑悠真』はあの事件で死んだことになっている。
当初は死亡した…と思われたが、実は悠真は生存していた。


鼎は一部しか知らないが、細かいところまで徹底されている。これも全て、鼎を守るため。


部屋を出た鼎は言い様のない不安に押し潰されそうになっていた。彩音は鼎が元気がないことに気づいていた。
「鼎、どうしたの?ずっとうつむいていたみたいだけど」
「彩音、こんなこと言って変かもしれないが…これからも何があっても親友だよね…」
「何言ってんのさ。当たり前じゃないか。ずっと親友だよ。鼎が何者だろうと私は全てを受け入れるから!…気にしないで」
「…ありがとう」
宇崎と彩音は薄々感じていた。いつか、鼎の正体が世間にバレてしまうのではとないかと。もし、その時が来たら鼎をどうすべきか…。どこかに避難させるべきか…。


室長は研究室内にある小部屋で、鼎には秘密であるものを作っていた。それは肌色のマスクだった。口元は唇のようにほんのりと自然なピンク色にしてある。
目の部分は鼎のことを考慮して黒いレンズこそはついてはいるが、サングラスをかければわからない。
口元も隠せばわからないだろう。室長は鼎が着けている仮面の上から直接着けれるタイプも制作していた。

そっちは薄手のものだった。

薄手のマスクは目元に穴が開いている。目元の穴をレンズに合わせて着けるものだった。目元の穴と鼻の位置を合わせて着けるマスクだ。

仮面が2重になるため、もしこれを装着するとなると、鼎にとってはキツいかもしれないが…。
宇崎は万が一のため正体がバレた時の、逃走用?に鼎のためにカモフラージュ用の仮面を作っていた。遠目に見ればバレないが、近くで顔を見られたらおしまいだ。仮面の上に装着する薄手のマスクは皮膚に近い質感で出来ている。


翌日、沖縄では晴斗と御堂が洞窟の前にいた。
「御堂さん、洞窟に入りましょうよ!今は午前中だから大丈夫です!」
「本当に大丈夫か…?」
「ほーらー、行きますよーっ!」
晴斗は御堂をずるずると引きずるような形で半ば強引に連れていった。



とあるニュース通信社が12年前の放火殺人事件を追いかけてるやつ、鼎の正体がバレる可能性が出てきた。唐突に出てきた…。
鼎=悠真なのを知っている人間は晴斗を含めて組織の数人しかいない。これが世間に知られたら鼎の居場所が危ういかも的な。

祭具破壊が優先されるが、嫌なフラグが立ったかも…。鼎は見かけによらず繊細なせいか、もし知られたらかなり危ういことになる…。

鼎にとって居場所はこの組織なので、居場所を奪われたらかなりヤバイっていう…。


鼎の過去の闇の部分が出てきた。空白部分にそんなことをやってたんかという…。復讐屋時代は短いが、怪人界隈では「紀柳院鼎」の名前とサイトのハンドルネームは既に知られていた。組織契約前に闇サイトは辞めてる。それもあってか、鼎は敵が多い。
これが人間相手なら間違いなく捕まってる。


鼎さんの設定が一気にダークに…。闇の部分だからダークになるわな。
鼎は晴斗には素顔を見せないとは思ってる。


鼎は現在の医療技術では顔の手術は出来るはずなのに頑なにしないのは、事件に対するある種の決意の表れかもしれない。
怪人に復讐してやるぞ…的な。今では仮面は完全に身体の一部となっているんで、手術したいとは思わないようだ。本当はありふれた日常を送りたいはずなのに。複雑すぎる…。

ちなみに疑似家族とは仲がいい。演技レベルを超えてる仲なせいか、鼎からしたら第2の家族のようになってる。本当の家族は鼎=悠真以外、事件で全員死亡しているだけにな…。

無題


話題:おはようございます。
昨日の拍手3個ありがとうございます。昨夜はテレビがつまんなすぎて早く寝てしまいました。

今朝、アクセス解析見たらバグってんのか、荒らされたのかなぁ…。何このアクセス数。



画像は贅沢ルマンドの抹茶ラテ。抹茶があったから思わず買ってしまった。
抹茶が濃くて美味しい。

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