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完全なる決別

話題:今日見た夢
ニチアサ見た次の日って、ものすごく夢に反映されやすいみたい…。


本部にいる翳珠の戦闘メンバー達は何やら動きを見せている様子。リーダーの九条は片岡達に話をしていた。
「く…九条さん、本当に長坂の潜伏先に行くんですか!?」片岡は慌てている。
「…え?行くよ。あいつを止めないと。『あの御方』とやらを召喚させるわけにはいかない」

九条の手には槍と大斧が合体したような長物があった。まだ武器は使わないため、刃の部分には布が巻き付けられている。九条はその大斧を使うらしい。
「片岡と道真、君たちも同行願うよ」
「あ、あの私は…?」世話役の高槻が聞いてきたが、九条の反応はそっけない。
「高槻は留守番をしていてくれ。必ず帰ってくる」


研究室では宇崎が対長坂用の武器をしこたま作っていた。小田原司令もこれには引いていた。

「おい、宇崎。武器どんだけ作ってんだよ…」
「来るべき決戦のためだろ〜?これくらいはやらないとね」
宇崎どや顔。
「九条のやつが長坂の潜伏先に向かったぞ。片岡と道真も連れてるな」
「早速モニター回してみるか。翳珠は今はゼルフェノアにいるから彼らの実力が見れるチャンスだな。それも九条だろ?」宇崎はニヤリとした。


鼎はいきなり晴斗と御堂に切り出した。
「決戦前に行かなければならないところがある。晴斗と御堂、ちょっと付き合え!」
鼎は少し強引気味にふたりも連れて行く。鼎はどこへ行くんだ?


やがて3人は西東京の閑静な住宅地へと着いた。晴斗は見覚えがあった。ここ、俺んちの近くじゃね…?あとあの事件現場の周辺だ。

「鼎さん、ここに用があるの?」
「あるから来たんだ。晴斗なら場所で察してると思うが」
御堂はこの会話にもやもやしている。鼎の意図がわからない。鼎はなぜか花束を持ってきていた。

鼎はやがてとある墓地へと花を手向けた。御堂は墓石に刻まれた文字を見て戦慄した。
「TSUZUKI YUMA」都筑悠真!?他には都筑一家の名前が刻まれていた。
なぜ鼎が都筑家の墓参りに来たのか?まさか鼎は、鼎の正体は…御堂は変な汗が出た。
「御堂に話すのは初めてになるな。私の本当の名前のことだよ」
鼎は一体何を言っている!?
「私は12年前の放火殺人事件で唯一生き残った。本名は『都筑悠真』だ。悠真はあの時死んだ。今ここにいるのは『紀柳院鼎』だよ」
鼎はずっと後ろ姿のまま、墓石を見ながら話をしている。御堂は信じられないような表情で黙りこんでしまった。

御堂は恐る恐る鼎に聞いた。
「じゃあお前のその仮面は…」
鼎が僅かに振り返る。白い仮面を着けた顔が見えた。
見慣れた白いベネチアンマスク姿。
「その時に負った大火傷のものだ。怪人による傷痕なのでなかなか消えないでいる。今でも後遺症に苦しめられているよ」
御堂は黙っている。晴斗は鼎の正体を知っていたのか…。


その後鼎は晴斗の家を訪れた。呼び鈴を押す。出てきたのは晴斗の母親・朱美だった。鼎は朱美に深く礼をした。
「9年ぶりに来ました。紀柳院鼎です。暁朱美さん。陽一さんはいますか?」
朱美は白い仮面姿の女性を見るなり、反応した。よく見るとゼルフェノアの制服とロングコートを着ている。

朱美は仮面の女が鼎だとわかると家に上げた。朱美は御堂が気になっていた。
「あ、あの…この人は?もうひとりは晴斗だね。おかえり」
「この人は私の先輩の御堂です」
御堂は慣れない場所に借りた猫のようになっている。御堂は緊張していた。
「鼎さん、どうしてここへ来たの?久しぶりね。その制服…ゼルフェノアに入っていたんだね」
「はい」


鼎は話を切り出した。
「あの…で私のことを今後一切『悠真』と呼ぶのをやめて貰えないでしょうか…。もう『悠真』は死んだんです」
朱美と陽一は察した。鼎は「完全に」都筑家と決別しに来た。だからわざわざ馴染みのある暁家を訪ねた。

リビングに気まずい空気が流れていた。鼎は決戦前にケリをつけに来た。
御堂は晴斗と鼎の繋がりを改めて知る。家族ぐるみで暁家と都筑家は付き合っていた。そこで晴斗は悠真に弟のように可愛がられていた。あの事件までは。


御堂は鼎の異変に気づいた。鼎は発作を起こしたらしい。明らかに息切れを起こしている。
「鼎!?大丈夫か!?」
「軽い発作だ…まだ長坂に傀儡化された影響が残っていたとはな…」
朱美は慌てた。「救急車呼ばなくちゃ!」
鼎は朱美に途切れ途切れに言う。
「呼ばなくてもだい…じょうぶ…です……。休めば良くなるから…」
「とにかく鼎を寝かせろ!」
御堂はソファーに鼎を寝かせた。御堂はどこからか携帯用酸素吸入器を取り出すと、鼎の仮面の口元に当てる。
「鼎…しっかりしろよ…」
陽一はなぜ鼎の仮面を外さないのか聞いていた。
「なんで彼女の仮面を外さないんだ?」
「鼎は…素顔を見られるのが嫌なんです。ものすごく嫌がります。心を許した数人しか彼女の素顔は知らない…」
それを聞いた朱美と陽一はショックを受けていた。だから頑なに彼女は仮面姿なのか。火傷の跡を見られたくないから。心の傷も深い。


晴斗は朱美と陽一にある提案をした。鼎に1泊させた方がいいと。彼女の回復は時間がかかる。
とにかく休ませなければならない。

晴斗は宇崎に連絡していた。
「すいません、室長。鼎さん、今日うちに1泊させてもいいですか」
「晴斗何があった!?」
「鼎さん…軽い発作を起こしました。本人は後遺症だって言ってますけど…」
「病院沙汰にならなくて良かったよ。彼女を搬送するには組織直属の病院じゃないとならないからね」
「本当にすいません…」
「とにかく鼎を休ませてあげろ。あいつは長坂による傀儡騒動で身体を酷使されていた。その影響かもな…。鼎はまだ本調子ではない。無理はさせるなよ」
「…わかりました」


しばらくしてから鼎はソファーからゆっくりと起き上がった。まだ調子が悪い。頭がぼーっとする。
「鼎さん、無理しないで。晴斗からの提案で、今日はうちに泊まった方がいいって言ってたわ」
「晴斗が…?」
朱美は優しく介抱する。
「鼎さん、立てる?ちょうど空き部屋があったからそこを使えばいいわよ。とにかく休んでて」
鼎は朱美に付き添われながらその部屋へと向かった。

部屋には既に布団が敷いてあった。陽一が用意してくれたらしい。陽一は話しかけた。
「食事は部屋に持ってくるから休んでて」
「ありがとうございます」
「鼎さん…素顔見られたくないんでしょ?」
鼎は黙りこんでしまった。

「言っちゃいけないことを言ってしまったな…。本当にすいません」
陽一は深々と謝った。鼎の表情は仮面に隠れてわからないが、どこか複雑そうにも見える。


御堂は鼎の姿を見てから暁家を後にした。御堂は鼎の正体を知り、複雑になる。


あの事件の唯一の生存者だったなんて…嘘だろ!?
全員死んだはずではなかったのか!?

だからあいつは名前を変えていたのか。生きてることを知られてはいけないから。もし表沙汰になったら鼎が危ない。
だからあいつは大火傷の跡で顔の判別がわからないことを利用して名前を変えた。仮面を着けていればわからない。人前に出る時は鼎は仮面姿だ。
そういうことだったのかよ…!


御堂は本部に戻ってからも元気がなかった。彩音が声をかける。
「珍しく元気ないじゃん。どうしたの?」
「彩音お前、鼎の本名…知っているのか…?」
「私はなんとなく察していたよ、鼎のこと。私と鼎が親友になったのは鼎が名前を変えてからだね」
彩音は察した。御堂は鼎の正体を知ってしまい、動揺してる。


暁家ではいつもと違う様子を見せていた。鼎は一応、食事用マスクを持参していたので食事は難なく食べれたが…まだ食欲がない。
「鼎さん、大丈夫かしら…」
「さっき部屋を覗いてみたけど、鼎さんなんとか食べれてはいたよ」晴斗は言いづらそう。

「怪人による後遺症って初めて聞いたけど、そんなにもひどいもんなのか!?晴斗教えてくれ」陽一の熱意に晴斗は渋々答える。
「鼎さんの後遺症は軽度だって室長…いや、司令が言ってた。彼女の場合は火傷によるダメージが大半なんだって…。だから人前では仮面は手放せないんだよ。あれなしでは外出もままならないと聞いてるから」


やがて夜になり、晴斗はそっと鼎がいる部屋を見た。

鼎は眠れないらしく、晴斗に本音を感情を淡々とぶちまけた。
「仮面生活は長いが正直…辛い。普段通りの生活が出来ないのだからな…。私だってお洒落とかしてみたかったよ。ありふれた日常はもう、戻ってこない」
鼎の声は震えている。
「鼎さん…とにかく休みましょうよ…」
「晴斗、お前に聞きたいことがある。私の素顔を見た時、正直見るのも嫌だったんだろ…わかるんだよ。お前は目を背けた」
鼎さんは何を言ってるんだ!?
「あの時はまだ信じられなくて…。鼎さんは傷ついていたんだね。わからなくて本当にごめんなさい」
「謝ればそれでいい」
鼎の表情はわからないが、どこか穏やかに見えた。声が少しだけ優しくなっている。


本部では御堂が稽古場でボクシングの練習をしていた。空操が御堂に聞く。
「先輩、どうしたんすか…?いきなりパンチ練習し出して。こんな時間帯に」
「うるせぇな!!こっちはこっちで色々あるんだよ!」
鼎があんなことを告白しなければこうはならなかった。御堂はまだ受け入れられないでいる。

鼎が言う、「悠真は死んだ」発言は自分が生き残ってしまったことを認めたくない現れなのか?
鼎の本名がずっと禁句扱いになっていたのはそれもある。


御堂はあることが引っ掛かっていた。12年前、なぜ怪人は都筑家を狙ったのか?
それも残虐な放火殺人というやり方で。
しかもその怪人は幹部クラスだったと聞く。犯人の怪人は晴斗と鼎によって倒されたが、どうも引っ掛かっかる。
もしかして悠真は狙われてた…?都筑家はなぜ狙われたのかが気になる。



鼎の告白と完全なる決別。


なんだか一気に複雑な展開になってもうたよ…。
御堂は鼎の正体をついに知るのだが、受け入れられないでいるよなぁ。色々な意味で描写がキツいよこれ…。なんでそこがリアルなの!?…状態。

滅多に感情を出さない鼎が本音をぶちまけるのも珍しい。
鼎は仮面姿なので表情が一切わからないぶん、声や抑揚でなんとか訴えようとしてるのも辛い…。
何気ない会話の時は仕草や手振りで伝えることが多いが、さすがに感情的になるとそんな余裕なんてないもんなぁ…。


九条達の動向は次あたりで出そう。時系列は鼎が暁家に向かったあたりに九条vs長坂(人間態)が戦っているか?

厭に生々しい夢だった…。


12年前の怪人による、都筑家放火殺人事件の真相編に突入してもなんらおかしくない感じが出て参りました。
御堂と晴斗は調べてそうだな…。

これ、九条が被害に遭った5年前の大規模襲撃事件と微妙にリンクしてるっぽい。

怪人による大規模襲撃事件は死傷者が多数出ているだけに、この怪人が出没する世界においてショッキングなニュースとして知られている。無差別テロみたいなもん。
犯人は未だに見つかっていないが、九条は怪人態の長坂ではないかと睨んでいる。


群馬にある、大規模研究施設兼病院の「ゼノク」が出来たのは都筑家放火殺人事件後。だから鼎は知らない。

「ゼノク」の入所者の誰かしらが知っているかもしれんけども、そもそもゼノク自体司令クラスしか行かない施設なんで、隊員の晴斗達がそこに気づくのかどうか…。


鼎は後遺症が重度になる恐れもあったので「ゼノク」に入らないかと1度勧められたが、鼎はそれを断固断っている。人との繋がりが希薄になるのが嫌だった模様。
研究室の一角にゼノクのパンフレットがあるのだが…晴斗達は気づくのか?

無題


話題:おはようございます。
昨日の拍手6個ありがとうございます。今朝のTHE TIME,列島中継で黒石市が出ていたね。新名アナだった。わっち!!でお馴染みのアナウンサーだ。

昨夜はなかなか寝つけなかったよ…。なぜだ。
案の定、夢に反映され申した。なんでそこ!?…ってところが。


親父は出かけたのでさっさと掃除機がけしたよ。


昨夜なんとなく書いた誰得記事にアクセスがあったので「…!?」ってなってる。
真澄の声の藤真秀さんの出演作品が気になってきた…。声優さんだよね。声がめちゃめちゃいいから気になってまうじゃないか!ベテラン声優っぽいけども。

ぶっちゃけダディ、声良すぎだろ。

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